ジャック・ドーシー氏の新SNS
Bluesky(ブルースカイ)は6日、招待コードなしで誰でも参加可能となり、たった1日で80万人以上の新規ユーザーを獲得しました。
ブルースカイのブログ投稿によると、2023年9月12日時点には、100万人のユーザーを突破しました。
記事執筆時点でのユーザー数は440万人を超え、総投稿数は約1.5億に達しています。
その魅力と独自性は、X(旧称ツイッター)とは異なる別格の存在と言えるでしょう。
ブルースカイは、ツイッター(現X)の創業者であり、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の支持者としても知られるジャック・ドーシー氏によって開発された新たなソーシャルネットワークサービス(SNS)です。
Xと似た画面構成であり、同じような感覚で使える仕様になっていますが、大きな違いは運営が1つの企業に依存していないことです。
イーロン・マスク氏がXを率いるようになって以来、Xと競合関係にあるマストドンのユーザー数が870万人以上に達しましたが、今後はブルースカイへの流入も注目されるでしょう。
オープン・分散型のビジョン
2019年にブルースカイのプロジェクトを立ち上げた際、ジャック・ドーシー氏は次のように構想を語りました。
「最大の目標、そして長期的な目標は、公の場での会話のための耐久性のあるオープンなプロトコルを構築することです。特定の組織によって所有されるのではなく、できるだけ多くの組織によって提供されること。そして、インターネット上で、インターネットと同じ原理で生まれ進化していくことです。」
ブルースカイのチームは、コントロールをユーザーの手に取り戻す方法でアプリを設計しました。
オンライン・エクスペリエンスは単一の企業によって管理されず、ユーザーがタイムラインの体験を簡単にカスタマイズできるようにしました。
数週間以内に、ユーザーがさらに多くのモデレーション設定を行えるようにするため、ラベリング(ラベル付け)サービスをリリースする計画があります。
モデレーションは、プラットフォーム上のコンテンツを規則に基づいて調整するプロセスを指し、これにより団体や個人は業界固有の知識や特定の文化的な好みを踏まえた独自のモデレーションサービスを実行できるようになります。
ラベリングサービスの潜在的な使用例の1つとしては、ファクトチェックが挙げられます。
ファクトチェックを提供する団体が、投稿に「部分的に虚偽」、「誤解を招く」などのラベルを貼ることができ、さらにその団体を信頼するユーザーは、彼らによるラベルを購読することができます。
今後、詳細が公開される予定です。
ブルースカイは、ネットワークをオープンでカスタマイズ可能にする機能の実験的バージョンも公開する予定です。開発者向けには、今月後半にはメインの実稼働ネットワークに接続するサーバーを自己ホストできるようになり、近日中に詳細を公開する予定です。
ジャック・ドーシー氏は昨年、ビットコインマイニングの分散化を目指すプロジェクト「OCEAN」への出資も行っています。
OCEANは、約9.1億円を資金調達しました。
従来のマイニングプールでは、マイナーへの分配前にブロック報酬とトランザクション手数料を独占的に預かることが一般的でしたが、OCEANはブロック報酬をマイナーに直接配分する仕組みを持っています。