大手デリバティブ取引所ビットメックスは、ビットコイン価格の急落を受けて、「市場の異常」を調べるために動き出しました。
午前1時(UTC時間)、ビットメックスのBTC/テザー(USDT)の現物市場で異常が発生し、価格が突如8,900ドルまで落ち込む事態が発生しました。
x.com🚨BREAKING: A ROGUE SELLER ON BITMEX BTC SPOT MARKET RAPIDLY SOLD OVER 400 BTC BRINGING THE PRICE TO AS LOW AS $8,900 pic.twitter.com/HKxhdxmsu9
— Blockchain Daily (@blckchaindaily) 2024年3月19日
この現象は、正体不明の個人または組織の匿名トレーダーが短期間に400BTCを超える大量売りを行ったことによるものと見られています。
x.comWe are investigating unusual activity in the past few hours involving a user selling large orders on our BTC-USDT Spot Market.
— BitMEX (@BitMEX) 2024年3月19日
This does not affect any of our derivative markets, nor the index price for our popular XBT derivatives contracts.
The trading platform is operating…
ビットメックスは、この大規模な売り波による影響がデリバティブ市場やXBTデリバティブ契約には及ばなかったことを確認しました。
一方で、仮想通貨専門家Syq氏は、この謎のクジラ(大口投資家)が2時間にわたり、10BTCから50BTC単位で合計400BTC以上を売り抜けたと指摘しています。
x.comNow @BitMEX have disabled withdrawals pic.twitter.com/IvEq7t0Fp2
— syq (@syq) 2024年3月19日
さらに、ビットメックスは特定のアカウントに対する出金凍結措置を実施しましたが、これは全ユーザーに適用されたわけではなく、調査対象となった一部のアカウントに限定されています。
取引プラットフォームは正常に機能しており、保管されている資金の安全性も保証されています。
ビットメックスは、個別のユーザー行動や注文の詳細については公表できないとしつつ、調査が進行中であることを明らかにしました。
広報担当者は、BTC/USDT現物市場での異常な売り注文について調査を開始したこと、そして関連アカウントに対するコンプライアンスチームの調査が行われていることを説明しました。
また、ビットメックスの元CEOアーサー・ヘイズ氏は以前、ビットコイン現物ETFが実現すればビットコインの存続に重大な影響を及ぼす可能性があると警告していました。
x.com"Expression" is my last article of 2024. I offer some thoughts on expressions of the #crypto investment theme that will ultimately prove to be worthless.
— Arthur Hayes (@CryptoHayes) 2023年12月23日
May the Pump be with you!https://t.co/bG4ZnSjYu5 pic.twitter.com/nbru6yZlJD
彼の分析理論によれば、ETF発行者が大量のBTCを保有することで、ビットコインネットワークのトランザクション量が減少し、マイナーの収益性が損なわれるというものです。
これにより、マイナーは採掘活動を継続できなくなり、最終的にはビットコインネットワークが機能停止に陥るという懸念を示しています。
このようなシナリオが現実化すれば、ビットコインの価値は根底から揺らぐことになるでしょう。