ゲームの世界で、一風変わった正義の戦いが繰り広げられています。
世界中で大人気のFPSゲームCall of Duty (COD)の戦場で不正を働く者たちが、予期せぬ敵に直面したのです。
サイバー犯罪者の一団が、チートを利用するゲーマーたちのビットコインを狙い、巧妙な情報窃盗マルウェアを仕掛けました。
この策略は、すでに数十万のプレイヤーを巻き込み、その影響は拡大の一途を辿っています。
マルウェアの専門家@vxundergroundは以下のように述べている。
x.comOver the past couple of days we have become aware of malware targeting gamers! More specifically, a currently unidentified Threat Actor is utilizing an infostealer to target individuals who cheat (Pay-to-Cheat) in video games.
— vx-underground (@vxunderground) 2024年3月27日
A Call of Duty cheat provider (PhantomOverlay) was…
全ての被害者が不正行為者だったわけではありません。中には、単にゲーム体験を向上させるためにVPNや特定のソフトウェアを使用していた者もいます。
この事態は、チートコードを提供する「PhantomOverlay」が不審な取引を報告したことで発覚しました。
競合他社である「Elite PVPers」も、同様の攻撃を経験していることを確認しています。
盗まれたデータには、新たに盗まれたログイン情報が含まれ、Electrumウォレットを使う被害者からは資産の消失が報告されています。
しかし、失われた仮想通貨の総量は依然として不明のままです。
ゲーム開発者のActivision Blizzardは、被害に遭ったプレイヤーを支援するために、チートコードプロバイダーと協力しているとのことです。
現在、侵害されたアカウントはBattlenetで360万以上、Activisionで561,000、Elite PVPersで117,000に上ると推定されています。
PhantomOverlayは、Telegramでの放送メッセージで、ハッキングされたアカウントの数が急増していると警告しています。
このような攻撃は新しいものではありません。
例えば2018年には、フォートナイトのチートがビットコインウォレットの情報を盗むマルウェアであることが明らかになりました。
そして2019年、フォートナイトのプレイヤーは再びターゲットにされ、ハッカーによってコンピュータデータへのアクセスが遮断されました。
この事件は、ゲームの不正行為者たちが、自らの行いの代償を払うことになるかもしれない、という皮肉な一幕を示しています。
ゲーム内での不正行為が、リアルな世界でのリスクを生むことを、プレイヤーたちは忘れてはなりません。