BTC、過去最高値「69000ドル」を射程圏に
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)が強い上昇トレンドを維持している。
筆記時点では、前日比5.1%高の1BTC= 66,769.99(10,049,284円)で取引きされており、最高値は1BTC=67,930ドルとなり、2021年11月10日に記録した過去最高値の1BTC= 69044.77ドルに迫っている。
現在の価格は最高値と比べて約-10%低くなっています
この勢いなら、2009年にビットコインが誕生して以来、まもなく新記録を樹立するのではないかと期待が高まっている。
ビットコイン先物取引のOI(未決済建玉)総額は260億ドルを超え、2021年11月に過去最高値を記録した時の水準を上回っている。
これは、多くの投資家がビットコインの価格上昇を見込んでいることを示している。
2024年1月に米国で初めてビットコイン現物ETFが承認され、個人投資家や機関投資家がビットコインに簡単にアクセスできるようになった。
これにより、ビットコインの需要がさらに増えると見られている。
実際、ビットコイン現物ETFの出来高は55億ドルと史上2番目の規模となり、ビットコインの流動性が高まっていることがわかる。
Glassnodeは、ビットコインの価格動向について興味深い分析を行っている。
「2021年のブル相場では、強気派は先物市場で大きくレバレッジをかけて価格を押し上げていたが、現在はそうではない」という。
「逆に、弱気派はショートポジションを持ち続けているが、それがショートスクイーズによってロスカットされることで、ビットコインの価格をさらに高めている」というのだ。
このように、ビットコインの需給バランスは変化しているが、その背後には、ビットコインETFの登場によって、機関投資家からの資金が急増しているという事実がある。
x.comIt is worth noting that at both #Bitcoin ATH peaks in 2021, long traders dominated liquidation volumes, as leveraged positions were force closed within the intra-day volatility.
— glassnode (@glassnode) 2024年3月1日
As such, seeing such a strong dominance of directional short traders being liquidated suggests many… pic.twitter.com/URNLoJPR8U
ビットコインは、新たな時代に突入しているのかもしれない。
一方、CoinDesk Japanが投稿した記事によると、イーサリアム(ETH)現物ETFの承認は、米SEC(証券取引委員会)によって延期された。
しかし、これは市場に大きな影響を与えなかった。
なぜなら、イーサリアムはビットコインのETF承認に続いて、近い将来に承認されるという期待が高まっているからだ。
また、イーサリアムは自身のネットワークのアップグレードや、DeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)などの分野での活用が広がっており、ビットコインに依存しない独自の価値を持っている。
ビットコインを大量保有する企業の動向も注目されている。マイクロストラテジーは、転換社債で600億ドルの資金調達を行い、さらなるビットコインの買い増しを行なった。
これは、ビットコインの価値が長期的に上昇するという信念の表れだ。
しかし、ビットコインの価格変動によって企業の財務状況が大きく影響を受ける可能性もある。
また、転換社債を株式に転換することで、株式の希薄化が起こり、既存株主の利益が減少するリスクもある。
アルトコインも好調!犬系コインやミームコインが人気
ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を除くすべての暗号資産の価値は、1月22日以来50%増となった。
これは、アルトコイン(ビットコイン以外の暗号資産)の市場が盛り上がっていることを示している。
アルトコインの時価総額も膨張しており、アルトシーズン(アルトコインがビットコインに対して上昇する時期)の到来を予感させる。
特に、犬系コインやミームコインと呼ばれる、ユーモラスなキャラクターやネタをモチーフにした暗号資産が人気を集めている。
ドージコイン(DOGE)や、Shiba Inu(SHIB)、ボンク(BONK)などの犬系コインは、先週の先物取引高の内、1/3を占めたという。
また、PEPEやDogwifhat(WIF)などのミームコインも注目されている。
これらのコインは、インターネット上で話題になったり、有名人が推奨したりすることで、価格が急騰することがある。
例えば、SHIBは前日比66.07%高、mDOGEは13.6%高と大幅に上昇した。
CoinMarketCapデータによると、日間取引高はドージコインの64億2000万ドルに対し、柴犬は78億2000万ドルを記録した。
これは、ドージコインのパロディとして作られた柴犬が、ドージコインを上回る人気を獲得していることを意味する。
同様に、ぺぺ(Pepe)、フロキ(Floki)、ボンク(Bonk)などのミームコインが過去1週間に記録的な上昇を遂げ、価格が500%以上、取引量が3,000%近く上昇している。
これらのコインは、投機的な需要が高く、価格変動も激しい。
そのため、投資する際には注意が必要だ。
今回のミームコインの急騰は、2021年の強気相場におけるドージコインの急騰を彷彿とさせる。
ドージコインがイーロン・マスク氏のツイートなどで注目を集め、爆発的な値上がりを見せた。
一部の投資家は、この変動性を利用して短期間で高いリターンを狙う。
しかし、ミームコインは非常にリスキーな投資でもある。
多くの人は、ミームコインに投資したお金を失うことになる。
また、ミームコインは仮想通貨市場の信頼性や真剣さを損なうという批判もある。
ミームコインは強気相場で急上昇することがあるが、その反動で急落することも多いです。
ピーク時の価値の80%以上を失うことも珍しくない。
このように、ミームコインは魅力と危険を併せ持つ仮想通貨である。
しかし、楽しみながら暗号資産の世界に触れることができるという点では、魅力的な存在だと言えるだろう。