仮想通貨は、インターネット上で取引されるデジタルなお金です。仮想通貨の中でも、ビットコインやイーサリアムといった有名なものがあります。
これらの仮想通貨は、価格が変動するので、投資の対象としても注目されています。
しかし、仮想通貨の価格は、どうやって決まるのでしょうか?
それは、市場の需給によって決まります。
つまり、仮想通貨を買いたい人が多ければ価格は上がり、売りたい人が多ければ価格は下がります。
では、2月の仮想通貨市場は、どんな状況だったのでしょうか?
米金融大手JPモルガンのアナリストらが、その分析を発表したと米のニュースメディアTHE BLOCKが報道しました。
その結果によると、2月の仮想通貨市場は、個人投資家の関心が高まったことで、上昇トレンドを示したと述べた。
個人投資家は、オンチェーンデータや取引所の取引量からも、仮想通貨に積極的に参加していることがわかります。
これらの要因は、仮想通貨の取引所やウォレットのデータからも裏付けられている。
コインベースなどの取引所では、個人投資家の取引量が増加しており、上位30の仮想通貨のパフォーマンスを示すGMCI30指数は年初から13%以上上昇している。
また、オンチェーンのデータでは、小規模なウォレットからのビットコインの流入が増えており、これは個人投資家の参入を意味している。
さらに、AI関連やミームトークンなどの仮想通貨の人気も回復しており、個人投資家の仮想通貨への関心が高まっていることを示している。
AI関連は、OpenAIが「Sora」を発表したことで、Worldcoinにも追い風が吹き、127%高と大幅に上昇し、価格は約6.7194ドル(約1,012円)となった。
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では、なぜ個人投資家の関心が高まったのでしょうか?
JPモルガンのアナリストらは、その理由として、3つの要因を挙げています。
イーサリアムのアップグレード「Dencun」:イーサリアムのスケーラビリティやセキュリティを向上させるという目的で行われる大規模な改良で、イーサリアムの価値を高めるという期待がある。
イーサリアム現物ETFの承認可能性:イーサリアムに連動する上場投資信託(ETF)が承認されれば、仮想通貨に対する一般投資家のアクセスが容易になり、需要が増加するという期待がある。
これらの要因は、仮想通貨の供給量や性能、流動性などに影響を与える可能性があります。
これらの要因について、簡単に説明しましょう。
JPモルガンのアナリストらは、株式に対して同様、仮想通貨に対する個人投資家の関心は、昨年末から急増していたと指摘しています。
しかし、ビットコイン半減期とDencunについては現在すでに「ほぼ織り込まれている」と意見した。
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ビットコイン半減期は2024年5月頃に予定されており、イーサリアムのアップグレードは2023年に完了したとされています。
イーサリアム現物ETFの承認については、5月に判断が下されると期待されていますが、その確率は50%程度と見積もられています。
イーサリアム現物ETFの承認は、仮想通貨市場にとって大きなイベントとなるでしょう。
現在、9社が申請しており、その中でもVanEckの申請が最も注目されています。
5月23日にSECが決定を発表する予定ですが、その結果は予測が難しいと言われています。
米国の政治的な状況や、イーサリアムが証券とみなされるかどうかが重要な要素となります。
承認されれば、仮想通貨市場に新たな資金が流入する可能性がありますが、否決されれば、市場に失望感が広がるかもしれません。
米国の政治状況やイーサリアムの証券性に関する判断が影響します。
金融業界の中には、承認は一、二年後になると予想する声もあります。
米投資銀行TDコーウェンは1月29日に、以下のように述べていた。
2024年に米証券取引委員会(SEC)がイーサリアム現物ETFを承認するとは予想していない。
これは政治的な理由からだ。今月SECがビットコイン現物ETFを承認したことについて、進歩派の民主党議員がどれほど気分を害していたかを考えると、SECのゲーリー・ゲンスラー委員長がイーサリアム現物ETFを承認する好材料はないと考えられる。
これらの要因は、個人投資家が仮想通貨に対する知識や理解を深めるとともに、将来の価値や可能性を見出していることを示しています。
仮想通貨市場はまだ成熟していないため、価格の変動やリスクも大きいですが、それを上回る魅力があると感じている人も多いかもしれません。