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メタマスクの新サービス:手軽なイーサリアムステーキング、手数料と利回りの選択

メタマスクが新たなステーキングサービスを発表し、イーサリアムユーザーが32ETHを預けることでメタマスクが代わりにバリデータノードを運営する仕組みがスタートしました。

現在のイーサリアム価格で考えると、32ETHは約1150万円相当です。

このサービスは、メタマスクを通じたステーキングが大手ステーキングプロバイダーの集中化懸念を軽減し、個人のノード運営に必要なハードウェア購入の手間を省くため、初心者や分散主義者にとって利用しやすいものとなるでしょう。

コンセンシスという米国のブロックチェーン企業がこのサービスを管理し、安全性については「2年以上の運営期間中、33000以上のバリデータで20億ドル以上のETHを管理しているにもかかわらず、スラッシングペナルティを受けたことは一度もない」と強調しています。

現在のメタマスクを通じたステーキングの年間利回りは3.8%ですが、プラットフォームはバリデータ報酬の10%を手数料として取ることが発表されています。

Rotkiappの創設者であるレフテリス・カラペツァス氏は、「メタマスクの手数料を差し引いたステーキングの利回りは、リドが提供する3.4%と同様であり、10%の手数料は他のサービスと比較しても特別魅力的なものではない」と述べました。

リドは業界をリードする流動性ステーキングプラットフォームで、現在930万ETH(約229億ドル)がステーキングされており、全体の2880万ETHのステーキングの約40%に相当します。

イーサリアムの総流通供給量の約4分の1がステーキングにロックされています。

分散型ステーキングプロバイダー以外にも、中央集権型取引所のコインベースなどを利用することもできますが、こちらはステーキング報酬の25%を巨額の手数料として取る点が注意されています。

今回、新しいメタマスクのステーキングサービスが開始され、これは大手プロバイダーの中心化懸念を軽減し、個人のノード運営を簡素化する一歩と言えそうです。

米国のConsenSysが安全性を強調し、その実績は印象的ですが、手数料が10%であることは一部の利用者にとっては検討すべきポイントでしょう。

一方で、競合のリドは流動性ステーキングで業界を牽引しており、その規模は注目すべきものです。

ただし、メタマスクの手数料がリドと同様であり、他のサービスと比較して特別魅力的でないとの指摘もあります。

今後は、手数料の競争や利回り向上に焦点が当たりそうです。

また、コインベースなど中央集権型取引所の高額手数料が議論を呼ぶ中、ユーザーがどのプラットフォームを選択するかが重要なポイントとなるでしょう。

イーサリアムのステーキングがますます重要視される中、選択肢を検討する投資家にとっては、手数料や利回りだけでなく、セキュリティやプラットフォームの信頼性も重要な要素となりそうです。