仮想通貨の世界には、常に新しいプロジェクトやイノベーションが生まれています。
その中でも最近、注目を集めているのがワールドコイン(WLD)という仮想通貨です。
この仮想通貨は、人間の虹彩をスキャンすることで、個人に固有のデジタルIDを発行し、その対価として無料でワールドコインが配布されるという画期的な仕組みを持っています。
以下は、生体認証デバイスのOrb(オーブ)です。
ワールドコインを受け取るにはOrb(オーブ)という専用装置で虹彩をスキャンし、人間であることを証明する必要がある。
日本では、現在東京、名古屋、京都、大阪、福岡の5都市にOrb(オーブ)が設置されています
このプロジェクトの背後には、ChatGPTで有名なOpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏が関わっており、AI時代におけるグローバルなベーシックインカムの実現を目指しています。
しかし、この仮想通貨には、プライバシー保護やセキュリティなどの課題も多くあります。
特に、虹彩スキャンによる個人情報の収集・処理方法については、各国の規制当局から懸念の声が上がっています。
最新の情報では、韓国の個人情報保護委員会の公式ウェブサイトの発表によると、韓国の個人情報保護委員会は2月29日、ワールドコインに対して調査を開始し、個人情報保護法に違反する行為があった場合には、適切な対応を行うと発表しました。
ワールドコインは、昨年7月にセキュリティ監査報告を公表し、多くの問題点に対応したと主張していますが、その後もインド、ブラジル、フランス、香港などで虹彩スキャンのサービスを一時停止したり、調査を受けたりするなど、波乱の展開が続いています。
香港のデータ保護当局は1月に地元のワールドコイン施設6か所を調査の開始をし、虹彩スキャンによるデータ収集が、「個人データ保護の要件に違反している可能性がある」としている。
ワールドコインは、OpenAIやChatGPTとは直接の関係はありませんが、サム・アルトマン氏が率いるプロジェクトであることから、OpenAIの動向にも影響を受ける可能性があります。
OpenAIは、最近、動画生成AI「Sora」を発表し、話題になりましたが、これに伴ってワールドコインの価格も高騰しました。
一方で、OpenAIは、起業家イーロン・マスク氏から訴訟を起こされるなど、法的な問題にも直面しています。
イーロン・マスク氏、OpenAIとサム・アルトマン氏に対して訴訟 - CryptoWise’s blog
この仮想通貨プロジェクトは確かに革新的ですが、プライバシーやセキュリティの問題に対処する必要があります。
特に、各国の規制当局との調整が不可欠です。
また、OpenAIやChatGPTなどの関連プロジェクトとの関係により、その動向が市場に影響を与える可能性も考慮すべきです。
情報の透明性とユーザーのプライバシー保護が重要です。
ワールドコインは、これらの状況にどのように対応し、将来的にどのような展望を描くのでしょうか?
仮想通貨の世界におけるワールドコインの役割や価値についても今後、注目していきたいところです。
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