ビットコインは過去24時間で7%以上の急騰を記録し、ついに104,000ドルを超える史上最高値(ATH)に到達しました。
その後103,500ドル付近に若干後退し、記事執筆時点で10万ドルを割り込み、RSIも70超えの買われすぎ領域から落ち着き始めました。
最近の急激な価格上昇にもかかわらず、オンチェーンデータは投資家の行動が一貫して強気とは限らないことを示唆しているようです。
オンチェーン分析プラットフォームCryptoQuantの投稿によると、ビットコインの取引所ネットフロー(Exchange Netflow)が最近注目されています。
Source: CryptoQuant
この指標は、中央集権型取引所に流入または流出するビットコインの純量を測定するものです。
ネットフローが正の値を示す場合、取引所への純流入が発生していることを意味します。
これは通常、投資家がビットコインを売却する準備をしている可能性があることを示唆します。
一方、ネットフローが負の値を示す場合、取引所からの流出が流入を上回っていることを意味し、保有者がコインを引き出して長期保有を意図していると考えられます。
これは強気の兆候と見なされることが一般的です。
最近のデータによれば、ビットコインのネットフローは大幅にマイナスに振れており、大量のコインが取引所から引き出されていることが確認されています。
Source: CryptoQuant
特に過去数週間で、この流出が目立つようになりました。
この動きは、ビットコインが新たなATHを記録する中でも続いており、価格が上昇しても売却を目的とした資産の取引所への戻りが限定的であることを示しています。
興味深いことに、今年の第1四半期にビットコインが強いラリーを見せた際には、今回とは異なるパターンが見られました。
当時も流出は確認されましたが、同時に大規模な流入も発生しており、売却への需要が高まっていたことがわかります。
この対照的な動きは、現在の状況が特異であることを浮き彫りにしています。
一般的に、価格が大幅に上昇し、投資家が大きな利益を手にしている場合、利益確定のための売却が活発化する傾向があります。
そのため、今回の状況でも、価格がさらに上昇する中で利益確定売りが急増する可能性は否定できません。
ビットコインはここ数週間、統合フェーズ(レンジ相場)に留まっていましたが、今回のラリーでこれを打破しました。
新たなATHを記録する一方で、取引所ネットフローの継続的な流出は、長期保有志向の投資家が増えている可能性を示唆しており、市場全体の心理が依然として複雑であることを反映しています。