仮想通貨界において、Worldcoin(WLD)というトークンが注目を集めています。
このトークンは、わずか過去24時間で一時的に15%以上の価格上昇を遂げ、3ドルの大台に到達しました。
筆記時点では、3.06ドルで0.98%の上昇です。
このような価格の動きは、ワールドコインの開発チームがプロジェクトの目標に向けて着実に進歩を遂げていることが背景にあると言えるでしょう。
具体的には、ワールドコインの開発チームは、自身のプロジェクトであるグローバルアイデンティティネットワーク「World ID」がエクアドル市場に新たに進出すると発表しました。
これにより、エクアドルの市民は、ワールドコインのIDネットワークに参加するために、専用のデバイス「Orb」を使って自身の身元を証明することが可能になります。
この身元証明サービスは、エクアドル国内の2つの主要都市にある6箇所で利用できるようになるとのことです。
この新しいサービスは、6月26日にエクアドルの港湾都市グアヤキルで始まり、翌日の6月27日には首都キトでも開始されます。
ワールドコインは、既にネットワークに参加している500万人以上のユーザーに加え、新たに参加を希望する18歳以上の人々が、これらの都市でOrbを通じて身元証明を行うことができるとしています。
ワールドコインの価格上昇は、同トークンがグローバルアイデンティティを提供するという開発チームのビジョンを実現する上で重要な役割を果たしていることを示しています。
また、エクアドル市場への進出は、これまでの規制の厳しさや否定的な報道に直面していたワールドコインにとって、大きな前進となるでしょう。
さらに、公式によれば、ワールドコインはエクアドルでの展開を皮切りに、アルゼンチン市場への投資拡大を計画しています。
これには、少なくとも50人の開発者や専門家を支援する「Tools for Humanity(TFH)」などのパートナー企業との協力が含まれます。
また、アルゼンチン国内の10以上の都市に50箇所のWorld ID Orb検証場所を設置し、そのうち2箇所は体験店として機能する予定です。
これらの施設は、国内の夏季にオープンすることが予定されています。
一方で、ケニアでは、ワールドコインに関する政府の調査が中止されたと地元メディアが報じています。
以前、ワールドコインは個人データの不正収集と転送の疑いで一時的に活動を停止せざるを得なかったことがありましたが、犯罪捜査局(DCI)の調査の結果、これらの疑いが材料不足と判断され、調査は中止されました。
この動きは、ワールドコインがケニアでの事業を再開する可能性を高めるものと見られています。
ケニアでは、すでに635,000人以上の市民がワールドアプリをダウンロードしており、そのうちの半数以上がまだOrbを通じて身元を証明していない状況です。
このような状況は、ワールドコインのさらなる普及に向けた潜在的な成長余地を示唆しています。