
米国株先物は16日、方向感に欠ける展開となった。連邦準備制度理事会(FRB)が公表したベージュブックでは、米経済の勢いが鈍化していることが明らかとなり、市場では追加の利下げ観測が一段と強まっている。
これを受けてドルは下落。
市場参加者の多くは、今月後半に25ベーシスポイントの利下げを見込み、さらに12月にも追加の引き下げを予想する向きが出ている。
一方、米中間の貿易摩擦は依然として市場の不安要因だ。
米ロイター報道によれば、米通商代表部(USTR)のジェイミーソン・グリア氏と財務長官スコット・ベッセント氏は、中国による希土類金属(レアアース/レアアース金属の輸出制限に懸念を示した。
ただし、両氏は今月末に予定されるトランプ大統領と習近平国家主席の会談で、対話再開や緊張緩和の可能性が残されていることも認めている。
暗号資産市場では、ビットコイン(BTC)が小幅に反発したものの、依然として弱い水準にとどまっている。
米中貿易摩擦の再燃を背景に、10月10日の急落以降、市場全体の地合いは悪化している。
過剰レバレッジの清算や地政学的リスクの高まりが、リスク資産からの資金流出を加速させている。
16日時点でビットコインは111,584ドル付近で推移し、前週比8.2%安。
時価総額は2.22兆ドル、24時間取引高は約694億7,000万ドルと低調だ。
イーサリアム(ETH)は3,971ドルとやや軟調で、時価総額は4,833億ドル、24時間取引高は472億ドルといずれも微減した。
こうした中、暗号市場アナリストのCryptoBirb氏はX(旧Twitter)で「強気サイクルは最終局面に入った」と発言。
x.comBull run ends in 10 days.
— CRYPTO₿IRB (@crypto_birb) 2025年10月14日
Cycle Peak Countdown says BTC is 99.3% done (1,058 days in) as we shake out weak hands in classic pre-peak pattern.
Are we in bear market or there's more upside?
Let me explain.
(Thread) 🧵 pic.twitter.com/NB4hRuQvnZ
自身の「サイクルピーク・カウントダウン指標」に基づき、現在のビットコインサイクルは99.3%を消化済みで、約1,058日間続いてきたと指摘した。彼によれば、現在は「弱い手の教科書的なシェイクアウト」が起きており、10月24日が重要な転換点になる可能性があるという。
CryptoBirb氏は、ビットコインの半減期から543日が経過しており、過去のピークウィンドウ(518~580日)をすでに超過している点を強調。
恐怖と貪欲指数(Fear & Greed Index)は71から38に急低下しており、投資家心理の「リセット」が進んでいると分析していた。
ちなみに、執筆時点ではさらに28まで急低下していることが確認できた。

相対力指数(RSI)も67から47に下落しており、調整局面が「最終上昇(euphoric surge)」の前触れである可能性を示唆した。
機関投資家の動きも変化の兆しを見せている。
ビットコインETFの資金フローは、直近で流入6億2,700万ドルから流出450万ドルに転じた。
イーサリアムETFでは1億7,490万ドルの流出が確認され、CryptoBirb氏は「スマートマネーがFOMO(取り残される恐怖)前に利益確定を行っている」との見方を示す。
オンチェーンデータでも冷え込みが確認されている。
未実現損益(NUPL)は0.556から0.522へ、MVRV比率は2.45から2.15へと低下。

投資家の利確が進む一方で、市場には「最後の上昇余地」が残されている可能性がある。
CryptoBirb氏は「この洗い流しが、最終的な陶酔的上昇のための発射台を形成している」とまとめた。
短期的には、米中貿易協議やFRBの利下げ動向が市場全体のボラティリティを左右するとみられる。
特に10月24日前後は、テクニカル面・センチメント面の両方で転換点を迎える可能性が高い。
CryptoBirb氏が指摘するように、これまでの調整局面は「弱い手の排除」を目的とした健全なクールダウンであり、長期上昇トレンドの前兆と捉える見方も強まっている。
ビットコインは現在、重要なサポート水準である110,000ドルを辛うじて維持しており、これを下抜けた場合は心理的節目の107,000ドル付近までの調整も視野に入る。

一方で、FRBが今後数ヶ月で実際に利下げを実施すれば、ドル安を通じたリスク資産への資金回帰が起こる可能性があり、ビットコインやイーサリアムには中期的な追い風となるだろう。
また、半減期からの経過日数や市場構造の変化を考慮すると、現在は強気相場の終盤ではなく、「拡張局面への移行期」にあるとの見方も一部にある。
ETF市場では短期的な利益確定が見られるものの、機関投資家の基盤的需要は依然として堅調であり、年末にかけて再び買いが戻る可能性が高い。
今後1〜2週間はボラティリティの高い展開が続く見通しだが、10月下旬以降にかけての反転上昇シナリオが有力視されている。
投資家にとっては「恐怖局面での冷静なエントリー」が試される時期となりそうだ。

