規制上の課題にもかかわらず、ワールドコインのWLDトークンは、今週大きな値上がりを見せています。
韓国の個人情報保護監視機関は、ワールドコイン財団と関連会社であるツールズ・フォー・ヒューマニティ（TFH）に対し、同国の個人情報保護法（PIPA）に違反したとして11億ウォン（約829,000ドル）約1億2,005万円の罰金を科しました。
Source: ソウル庁舎個人情報保護委員会
9月25日に行われた全体会議で、個人情報保護委員会（PIPC）は、これに加えて是正命令と改善勧告も発表しました。
PIPCによると、今年2月に暗号と引き換えに生体認証情報を収集しているという苦情を受けて調査が開始されました。
その結果、ワールドコイン財団とTFHが韓国人の虹彩スキャンなどのデータを、法的な根拠がないまま収集していたことが確認されました。
報告によれば、約10万人の韓国人がワールドコインのアプリをダウンロードし、そのうち3万人近くが虹彩認証を利用していたとのことです。
しかし、PIPCは、このデータ収集がPIPAの規定に沿っていないと判断しました。
さらに、PIPCは、ワールドコイン財団がデータ収集や保存期間に関する重要な情報をユーザーに通知しておらず、データが国外に転送されることについても明示していなかったと指摘しました。
韓国の法律では、企業は個人情報が送られる場所や、その情報を受け取る組織の詳細を明らかにすることが求められています。
加えて、企業が機密データの削除手続きを整備していない点や、14歳未満の子供がアプリに登録できる状態にあった点についても批判がなされています。
こうした韓国での法的問題がある一方で、ワールドコインのネイティブトークンであるWLDは、過去一週間で大幅に値上がりしています。
9月19日の時点では1.60ドルでしたが、9月26日には最高値の2.18ドルを記録し、約35%の急上昇を見せています。
