
ビットコインOG、トランプ関税発表前に空売りで2億ドル超の利益
ドナルド・トランプ米大統領が中国製品に対して100%の関税を発表する直前、初期のサトシ時代からのビットコイン保有者(いわゆる「ビットコインOG」)が、BTCおよびETHに対して11億ドル以上のショートポジションを構築していたことが判明した。
ブロックチェーン分析企業Lookonchainの追跡によると、このクジラは2011年から86,000 BTCを保有している人物で、10月9日からHyperliquidに多額の資金を預け、暗号市場の二大資産に対して高レバレッジのベットを展開したという。
x.comAs the market drops, this #BitcoinOG‘s $1.1B+ short positions in $BTC and $ETH are now sitting on an unrealized profit of over $27M.
— Lookonchain (@lookonchain) 2025年10月10日
Did he have insider information?https://t.co/m8eNLYH45P pic.twitter.com/nL9R9Zkecb
高レバレッジショートの詳細
該当トレーダーは、6,189 BTC(約7億5,290万ドル/約1,144億4,080万円)を10倍レバレッジでショートしており、清算価格は130,810ドル。
さらに、81,203 ETH(約4億5,890万ドル/約697億5,280万円)を12倍レバレッジでショートし、清算価格は4,589ドルに設定されていた
このポジションが開設されたタイミングは、トランプ氏の関税発表のわずか30分前であり、市場参加者の間ではインサイダー取引の可能性を巡る憶測が急速に広がっている。
実際、ビットコイン価格はその直後、122,000ドル台から一時102,000ドルを下回る急落を記録した。
クジラは底値で利確、1日で最大2億ドル(約304億円)を獲得
オンチェーンアナリストの@mlmabcによると、このクジラは暴落直後にビットコインショートの約90%をクローズし、イーサリアムポジションも完全に清算。
x.comIn case you didn’t know - the BTC whale closed 90% of his BTC short and fully closed his ETH short, making around $190–$200M profit in just one day on Hyperliquid.
— MLM (@mlmabc) 2025年10月10日
The crazy part is that he shorted another 9 figs worth of BTC and ETH minutes before the cascade happened. And this… pic.twitter.com/QhmUpesG0j
これにより、1日で1億9,000万〜2億ドル(約288億8,000万〜304億円)の実現利益を得たと推定されている。
Lookonchainのデータでは、同クジラは10月9日に最初の8,000万USDC(約121億6,000万円)をHyperliquidに送金しており、その後も数日間にわたり数千万ドル単位の追加入金を繰り返し、ショートポジションを積み上げていたことが確認されている。
x.comAfter selling 3,000 $BTC($363.87M) 2 days ago, the #BitcoinOG just deposited 80M $USDC into #Hyperliquid to open a 6x short on 3,477 $BTC($419M), with a liquidation price of $140,660.
— Lookonchain (@lookonchain) 2025年10月9日
He also deposited 50M $USDC into #Binance.https://t.co/GY2k5pRwcehttps://t.co/SYkEUe1Z5d pic.twitter.com/fBmMHXpOYo
サトシ時代からの資産移動と戦略的展開
このトレーダーは2011年当時から86,000 BTCを蓄積しており、8月20日以降に35,991 BTC(約44億3,000万ドル/約6,733億6,000万円)を売却。
その資金で、Hyperliquid上で約88万6,000 ETH(約40億7,000万ドル/約6,186億4,000万円)を0.0406のBTCレートで購入していた。
それでも、依然として49,634 BTC(約54億3,000万ドル/約8,253億6,000万円)を4つのウォレットに保有しており、相場全体への強い影響力を維持している。
10月8日には、3,000 BTCを平均121,291ドルで売却(約3億6,870万ドル/約560億4,240万円を獲得)。
そのうち8,000万USDC(約121億6,000万円)をHyperliquidに再投入し、3,477 BTCを6倍ショート(清算価格140,660ドル)。
さらに5,000万USDC(約76億円)をBinanceに預け、市場全体にわたるショート戦略を強化していた。
翌10日にはさらに3,000万ドル(約45億6,000万円)を追加入金し、76,242 ETH(約3億3,000万ドル/約501億6,000万円)を12倍ショート(清算価格4,613ドル)と、極めて攻撃的なポジション構築を継続した。
インサイダー疑惑と調査要求の声
暗号研究者であるMaartunn氏が、クジラの「サトシ時代の起源」と「政府関係者との潜在的なつながり」を指摘したことで、SNS上ではインサイダー取引疑惑が急拡大した。
x.comThis Bitcoin O.G. 👇
— Maartunn (@JA_Maartun) 2025年10月10日
> Held 86K BTC from the Satoshi-era (2011)
> Sold near the top in August 2025
> Started selling again around $122K (now)
> Opened short positions on BTC & ETH
> Market dumped after tariff news
Connecting the dots: Satoshi-era OG have insider ties to the U.S.… https://t.co/ryJpya3mxP pic.twitter.com/Wtzqgs5ElP
トランプ発表直前のポジション増加、暴落直後の完璧な利確、そして関連ウォレットによるほぼ同時刻の取引パターンが、事前情報の共有を示唆しているとの指摘もある。
一方で、著名な暗号弁護士ジョン・ディートン氏もこの件を取り上げ、「これは暗号市場史上最大級のインサイダー取引疑惑だ。完全な調査が必要だ」 とコメントを発表した。
x.comIf true, this needs to be investigated. https://t.co/8HDj3Qk6ap
— John E Deaton (@JohnEDeaton1) 2025年10月11日
彼が動くときは、「訴訟や規制調査の可能性が現実的になった時」だ。
つまりこの件は、SECやCFTCが調査に入る可能性が極めて高いだろう。
コミュニティでは、米当局による追跡と監査の動きに注目が集まっている。
このクジラは、2011年から86,000 BTCを保有していた、ビットコイン創世期から関わってる古参層。
マイナーだった可能性もあるが、政府・研究機関・初期開発者と繋がりがあっても不思議ではないかもしれない。

